オウム病(クラミジア症)— 人にもうつる鳥の感染症
この記事は鳥類の一般的な健康情報を提供するものです
オウム病は Chlamydia psittaci(クラミジア・シッタシ)という細菌が原因の感染症です。鳥からヒトにうつる人獣共通感染症として知られており、鳥を飼う上で必ず知っておくべき病気のひとつです。
オウム病とは
クラミジアは鳥の体内に潜伏し、ストレスや免疫低下をきっかけに発症します。感染していても無症状のキャリア(保菌鳥)であることも多く、見た目だけでは判断できません。乾燥した糞便やフケを吸い込むことでヒトにも感染するため、注意が必要です。
鳥に見られる症状
- くしゃみ・鼻水
- 結膜炎(目の充血や腫れ)
- 元気消失・食欲低下
- 緑色の水様性下痢
- 体重減少
- 膨羽(羽を膨らませてじっとしている)
症状が軽い場合や、ストレスがかかるまで無症状の場合もあります。
ヒトへの感染リスク
ヒトが感染すると、高熱、頭痛、咳、倦怠感などインフルエンザに似た症状が現れます。重症化すると肺炎に進行する場合があります。特に免疫力の低い方や高齢者は注意が必要です。
鳥の糞便や分泌物が乾燥して空気中に舞い上がり、それを吸い込むことが主な感染経路です。
診断と治療
鳥の診断にはPCR検査(糞便・咽頭ぬぐい液)が用いられます。治療にはテトラサイクリン系の抗生物質を長期間(通常45日間)投与します。
治療中は以下に注意してください。
- 処方された抗生物質を最後まで投与する(途中で中止しない)
- カルシウムを含むサプリメントは薬の吸収を妨げるため控える
- 定期的な再検査で治療効果を確認する
予防法
- お迎え時にクラミジア検査を受ける
- 新しい鳥は30〜45日間の検疫期間を設ける
- ケージの清掃時はマスクを着用する
- 糞便は乾燥する前に処理する
- 飼育環境の換気を十分に行う
- 定期的な健康診断を受ける
飼い主が気をつけること
鳥を飼っていて原因不明の発熱や咳が続く場合は、医療機関を受診し、鳥を飼育していることを必ず伝えてください。早期に適切な抗生物質を使用すれば、ヒトも鳥も完治が可能です。
この記事の情報は一般的な参考情報であり、獣医師による診断の代わりにはなりません。鳥を診られる動物病院を受診してください。
